韓国ソウル旅行記 −裕美と父の旅日記−

仁川(インチョン)国際空港からソウル市内へ

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 8時半前には仁川(インチョン)国際空港に着陸。富山から2時間もかからない。早いなあ。
 韓国は空港に入ったらキムチくさいというが,それは感じない。新しい空港だからか,それとも,飲食店が全くない部分を歩くせいか。噂に聞いた,空港についてすぐのキムチの香りを期待したのに,それはなかった。
 入国審査のあと,とりあえず両替をする。
 そこにあった「SHINHAN BANK」(新韓銀行)である。ひっくり返すと「HANSHIN」(阪神)だと思ったら,「SHINHAN」は「シナン」であって,ひっくり返すと「NHANSHI」(ナンシ)なのだった。(どうでもいいことである。)
 そのときのレートは1万円が78500ウォン。ということは,1000ウォンが約128円ということになる。
 ゲートを出るとガイドさんが待つ。富山からはもう一組別のツアーの親子が来ていて,この4人が,このガイドさんに連れられてソウル市内のホテルに向かうことになる。
 仁川(インチョン)国際空港からの道は立派な道だった。
 市内に入り,漢江(ハンガン)を渡るが,大きい川である。橋も明るく照明されている。川沿いにも街灯が等間隔に並び,それがどこまでも続き,ソウルが巨大な都市であることがうかがえる。
 しかし,市内にはいると高速道路が結構混んでいた。なぜなんでしょう?とはガイドさんの言葉だが,なぜなんでしょう?週末金曜日だからか。
 もう夜で,ネオンサインがあちこちに光っているが,照明をした十字架がやたらと目立つ。
 それで,思わずガイドさんに聞いてみた。
 「あれは教会の十字架ですか?」
 と。そうすると,そうであるとのこと。ついでに聞いてみた。
 「韓国って,どんな宗教が多いのですか?」
 と聞くと,
 「一番多いのは仏教ですけど,キリスト教のカトリックと,もう一つプロテスタントを足すと,仏教よりキリスト教徒の方が多いですよ。」
 とのことだった。
 確かにあとで韓国の統計情報(2003年)を調べてみると,仏教徒25.3%,キリスト教(プロテスタント)19.8%,キリスト教(カトリック)7.4%,儒教,他1.4%だった。キリスト教を足すと27.2%だから,確かに仏教徒よりも多い。これは予想外だった。韓国は仏教国さもなければ,儒教だと思っていたからである。ソウルに行かなければ,こんなことにも気がつかなかったであろう。儒教の影響を受けている国であるとは聞いていたが,これは宗教としてではなく,生活に根付いたものになっているということであろうか。
 ちなみに,残り46.1%は無信仰ということだが,そうなのかとこれにも感心した。
 日本の2003年の統計を調べてみると(文化庁),総人口に対する,各宗教人口は,神道系84.3%,仏教系73.6%,キリスト教系1.7%,諸教7.9%。これだけでも合計すると優に100%を越えるが,これは各宗教法人の報告した数であって,日本では二重登録が当たり前であるということだ。しかし,これだと無信仰の人間なんて日本にはいないような結果だが,無信仰の人間が韓国より日本の方が多いような気がするのは気のせい?
 しかし,キリスト教のことについて聞いたときのガイドさんの表情がやや険しかった。この宗教の問題は微妙な問題らしい。素直に思ったことを聞いたのだったが,韓国ではそんなことは聞かない方がいいらしい。
 ところで,ガイドさんが何か頼みたいことなどありますか?と聞くので,NANTA(ナンタ)のチケットをとってくれるように頼む。日本からインターネットで予約しようとしたのだが,とれなかったのだった。メールを出したけど,なしのつぶてだった。おまけに東京事務所とやらに電話をしたのだけど,通じない。もしかしたら,公衆電話からはかからない設定にしてあるのだろうか。ウェブサイトでは,とにかく空席はあったようなので,ソウルに着いてからでも何とかなるだろうと思って旅立ったのだった。
ベスト・ウェスタン・ホテル・ビジョン(Best Western Hotel Vision) (左は3日目の朝,道路の向かい側から撮影したホテル。中央の白っぽいビル)
 ホテルへは結局結構遅めに着く。
 ホテルはベスト・ウェスタン・ホテル・ビジョン(Best Western Hotel Vision)。ソウルの下町,往十里(ワンシムニ)にある。市内中心部からは少し離れているが,地下鉄の駅も近いし,地下鉄で移動しようと思っていた我々にはちょうどよいのであった。

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