次はアシュフォードというロンドン郊外90キロの町に行く。
そこに行くまでに昼食だが,さらにそこに行く前にドーバー海峡が見える道を走る。
さらにその前に,ドーバートンネルを通る鉄道の高架橋が見える。
なんてまだるっこしい文章だ。
言い訳すれば思い出しながら書いているからだ。
もしかしたらフランスが見えるかもしれない!と思ったが,天気がいまいち。曇りである。
しかしこの鉄道で大陸まで行けるのかと思うと,感慨深いものがある。
昼食はイタリアンレストランであった。パスタがうまい。ワインもうまい。
キャサリンさんは日本にも行ったことがあるそうで,日本の話が出る。キャサリンさんの横に座ったので,またもや家庭科の話になり,おまけに家で家事労働をしているかと聞くので,何でもやってますと答える。
欧州では男性が家事労働をするのは当たり前である。日本では女性がほとんど家事労働をしている。だから,欧州の男性にとっては日本女性は憧れの的である。
さて,いよいよアシュフォードの町に着く。この町にあるアシュフォードスクールという私立の女子校に行く。
アシュフォードの地図を見る
ここもまた制服がある。紺の薄手のセーターをみんな着ていた。
もらったパンフレットでは三色のブレザーをその上に着ているようだから,いわゆるこれがアイビー調というやつか。
まずは音楽教室に行く。八角形の建物である。中にいろいろな楽器が置いてある。
(左・校門付近)
(昔ながらの校舎も残る)
次に講堂へ行く。
講堂と言ってもみんなにはピンとこないだろう。金沢の中学校では集会やいろいろなお話は体育館に床にじかに座って話を聞くが,高校くらいになるとお話を聞く専用の大きな部屋があるのだ。言ってみればこないだ行った観光会館のような座席とまでは行かないが,椅子が用意してあって,学校のステージのようなものがあって,そこでお話を聞く部屋だ。
濃紺の幕があり,小さいながらもパイプオルガンがあるという立派なものだった。
(左・講堂)
それから校内をいろいろと案内してもらう。
特徴としては,少人数での教育が行われているところだ。
医王山中学校とまではいかないが,25人くらいである。
日本の人クラスの定員が40人であることに比べると,少人数である。
それと,日本のように,全員が前を向いて授業を行うという一斉授業の形態ばかりでなく,みんなが顔を見合わせて行うような授業が多くあった。
理科室,図書室,コンピュータ室,調理室,美術室などを見て回る。
授業中のところをおじゃまして歩く。日本とそんなに変わらない施設設備だった。
(はじめの2つは図書室。学習のためのコーナーがある。)
(次の2つは家庭室。調理実習中だった。)
(左は美術室,つづいて2つはコンピュータの置いてある部屋。)
(これは理科室)
途中で職員室を通り抜ける。
職員室は一人一人の机の回りが壁で囲まれていて,その壁が本棚になっている。つまり一人一人独立して仕事をするという感じである。
向かいの人の顔も,いるかさえも分からない。机の上がきれいな人,本が山積みの人,書類を散らかす人,まあ日本の職員室と同じである。
最後に学校の説明を聞く。
今回の研修でいくども思ったが,説明する人はたいてい立ったままである。
前に机と椅子があるのに立ったままである。
この学校の女性の校長先生もそうであった。しかも,机によしかかり,手を動かしながらしゃべる。
そして,すべて自信たっぷりにしゃべる。自分の学校の説明を自信を持ってする。なかなか素晴らしい。
この学校の小学校担当の副校長の先生は男性であったが,あごひげをはやし,あの医王山小学校においでた久保先生にそっくりであった。あまりにそっくりなので思わず写真を撮ってしまった。
これにて本日の研修はおしまい。そして,この研修のすべての学校訪問もこれにておしまい。お疲れ様。