分類:和食
所在地:東京都台東区浅草2丁目5−13(浅草寺近く・ホッピー通り)
探検時期:2017年10月
今回の探検目的:宴会
今回のお品書き:牛すじ煮込み+モツ煮込み+ホッピーセット(白)+ホッピーセット(黒)
今回の所要経費:600円+550円+550円++550円→2250円
探検隊の報告:
牛すじ煮込みがいい味だったね。
「ホッピー通り探検隊」である。久しぶりの浅草である。そして,久しぶりの出張以外の東京である。出張以外で東京に来るなんていったい何年ぶりやら。
さて,今回はわざわざ「ホッピー通り探検隊」をするために浅草に泊まることにした。閑人である。浅草を拠点にしてあちこちの観光である。
この日は2日目の夜。明日の夕方には金沢へと帰るので,浅草最終日である。そして,最後の最後にやって来たのが,ここ「マルサ」であった。
1日目はこのあたりで「もつくし」,「どん」,「立ち呑み のんき屋」,「やまや」の4軒へ行った。
2日目の今日は横浜へ行って,夜は浅草に帰ってきて「とん平」へ行った。そして,最後に6軒目の探検である。5軒目の「とん平」を出たあと店を探すが,祝日の前日とあってどこもいっぱいの人である。行ったことのないところ探検隊だから,あとはどこでもよく,「和」か「大勝」かにしようと思ったが満席。ふらりとこの「ホッピー通り」を北上して,ふと見るとここ「マルサ」の奥のカウンター席が空いているようだったので,入ったのだった。
入るとカウンター席には先客が2人。すでにかなり飲んでいるらしい。こちらは最後にさらりと飲むつもりなので,カウンター席の手前に座る。「荷物は後ろの小上がりに置いてください。」とのことで,空いている座布団の上に置く。後ろの小上がりは小さなテーブルが3つあり,あと6人は入れる。とはいえとても狭い小上がりである。
店を切り盛りするのは2人のおばちゃん。一人は料理専門,もう一人は接客を主に担当している。若者たち7人ほどの団体さんが盛り上がり,次々と注文をしている最中なので,とても忙しそうである。先述の通り祝日前でどの店もいっぱい。そこにもってきて,今度はまたもや7人の団体さんがやって来て,表のテーブル席に座れないかという。結局3人連れのみなさんがテーブルをずれて,7人が座る。もう表の方は7+3+7→17人ですし詰め状態である。おばちゃんも,そのために,テーブルをずらしたり,その注文をさばいたりするので大忙しである。外国人のお客が一人でやって来て,英語のお品書きを渡している。
いやはや,国際都市東京である。このような小さな店でも英語のお品書きが用意してあるのだった。
さて,我々の飲み物は「ホッピーセット」の白と黒。最後の最後に締めは「ホッピー」である。やはり,「ホッピー通り」最後の店での締めはこれである。
そしておつまみにと「牛すじ煮込み」と「モツ煮込み」をいただく。
この「牛すじ煮込み」が甘めの味付けで美味しい。いわばすき焼き風の味付け。甘めでとろとろに煮込まれた牛すじが美味しいのであった。
一方「モツ煮込み」は味噌味。このあたりではほとんどが味噌味だが,やはりくさみのあるモツは味噌味が合う。あちこちにある塩味のモツ煮込みの店なども事前に下調べしてあったが,今回はほとんどが味噌味だった。たまに醤油味,塩味があったかな。
この2日間では煮込みはここ「マルサ」にて11皿目と12皿目。よく食べたねえ。
さて,先ほどの外国人にはあたりめを出し,ようやく新しく来た7人の団体さんへの対応も終え,2人のおばちゃんは少しほっとした様子。カウンター席の目の前にいるおばちゃんに連れ合いが
「この『マルサ』ってどういう意味で付けたんですか?」
と聞いてみる。すると,
「さあ,これはねえ,わたしのおばあちゃんが付けたのよ。いったいどういう意味だったのかしら。今となっては他界しているから聞けもしないわ。」
とのことだった。このおばちゃんのおばあちゃんとすれば,この店はいったいいつからあるのやら。
「『マルサの女』なんて映画の出るずっと前だからねえ。いったいどういう意味でこの店の名前を付けたのかしら?」
と,当の本人もわからないのだから,謎は深まるばかり。「マルサの女」なんて映画はすでに30年ほど前の映画で,それよりももっと前なのだから,この店「マルサ」はいったい創業何年なのやら。
そうそう,この店にはお通しがない。連れ合いが
「昨日の店はちょっとしたもやしだけで300円だったんですよ。もうあれはぼったくりだわ。」
と,とにかく昨夜の「やまや」のお通しがあまりにも気にくわなかったらしく,こう言うと,
「お通しがあるかないか,まずは聞くお客さんもいらっしゃるわねえ。」
との返事。お通しを出すなんて習慣はいつできたのやら。料理が出てくるまで待たせるのなら,お通しがあっても納得するが,この「ホッピー通り」,煮込みが主な料理で,そいつはたいてい鍋で暖められており,お玉でさっとすくえばすぐ出るようなお品書きなのに,お通しは不要だねえ。この店は無駄なお通しがなく,我々としては,いい店だ。
後ろにいる外国人のお客に連れ合いが英語でどこから来たのか聞くと,ドイツからとのこと。ホッピーを2人で2杯のみ,この外国人のお客さんをあとにして店を去る。店の前の17人の間をすり抜けてホッピー通りへと出る。お客が一度立ち上がらないと我々は通れない。
そんな混み混みのホッピー通りをあとにして,この浅草最後の夜は終わる。12皿の煮込みをいただいた東京の2日間であった。
探検隊おまけの報告:
このときのお品書きいろいろ:
焼き物
厚揚げ→500円,焼き鳥(ももタレ3本),ピリ辛チョリソー→各600円,エイひれ,するめいか→各650円,豚しょうが焼き,イカ姿焼き→各700円,ホルモン炒め→750円,豚キムチ,ホタテバター→各800円
煮物
シューマイ→500円,肉じゃが,竹の子,おでん→各600円
刺身
まぐろぶつ,タコ刺し→各750円
酒肴
枝豆,もろきゅう,冷やしトマト,冷ややっこ,お新香,キムチ→各400円,らっきょう→450円,しらすおろし→500円,板わさ,玉子焼き→600円
など
満腹探検隊−浅草・ホッピー通り特集−